実質株価純資産倍率は、PBR(株価純資産倍率)と似た指標ですが、PBRは株価を簿価ベースの1株当たり純資産(資産ー負債)で割って算出する株価指標である点に違いがあります。
実質株価純資産倍率は、土地や建物、株式等の含み損益を勘案して算出するPBRであり、
と見る指標です。実質株価純資産倍率は時価ベースで算出する指標であるため、簿価ベースのPBRより実質的な評価ができる指標ですが、純資産を時価評価するのは難しいため、正確に実質株価純資産倍率を算出することは難しいと言えます。そのため、データの入手可能性から、簡便法として時価総額と負債の簿価の合計を純資産の簿価で割って算出するのが一般的です。
日本がバブル相場となっていた1980年代末、土地の含み益が多い企業の株式が高く買われており、従来のPBRやPERでは、その割高感が説明できなくなっていました。そこで持ち出されたのが実質株価純資産倍率です。当時は、売れるはずがないガスタンク基地までも含み益であるとして、東京ガスの株価が高騰したりもしました。ただし、実質株価純資産倍率の登場後、すぐに株価は天井を打ち、大きな下落相場に突入しました。
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