企業が設備投資を積極的に行っているかどうかは、会社四季報の「設備投資(読み方:せつびとうし)」の欄などで確認することができます。
企業が行う設備投資は大きく2つあります。
1つ目は修繕や補修などの更新のための設備投資、2つ目は今後の生産能力を上げるための新規の設備投資です。株式投資をする際に見ておくべきなのは、2つ目の生産能力を上げるための新規の設備投資です。
更新のための設備投資は、その設備が現段階で収益を生み出していても、将来それが継続されて収益を生み出す保証はなく、むしろ、あらゆるものは陳腐化していくものなので、更新のための設備投資を大きく行っていても、なかなか将来への期待にはつながりません。株価は将来への業績上昇の期待を織り込んで推移していきますので、大切になるのは新規の設備投資となります。
新規の設備投資は、事業拡大のために投資されるものですので、この額が上昇していれば、次の成長へと踏み出していると見れます。これは投資家にとっては好感が持てる材料となります。設備投資に積極的な企業は、将来への夢があるのです。ただし、その額があまりに大きければ、投資家は逆に不安を抱きますので、株価にはマイナスとして捉えられることもあり注意が必要です。
設備投資は、景気が低迷している局面や景気の先行きが見通せない局面では、企業は慎重になりますので、減少する傾向にあります。逆に、そんな中でも設備投資を増やしている企業は、商品開発やサービス向上に自信があると見ることもでき、投資対象としては魅力が持てますので、注意して見ておいた方がよいでしょう。
減価償却費(読み方:げんかしょうきゃくひ)とは、設備投資の金額を毎年一定の割合で無税で費用化できる制度のことです。ゆえに、減価償却費は設備投資を増やすと増えます。減価償却費は費用なので損益計算書では利益を下げる要因となりますが、その資金は投資時に払っているので実際には利益は下がりません。よって、減価償却費が増えているということは、将来への資金が積み上がっていると見ることができます。
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