適切な資産配分は、「投資対象の資産特性」と「資金の性格(負債特性)」の2つが重要であると考えられています。政策アセットアロケーション(PAA)は、この2つを評価し、足許の水準を考慮せず決定された最適な資産配分(比率)のことをいいます。
「投資対象の資産特性」とは、各リスク資産(危険資産)の期待リターン(期待収益率)とリスク、リスクプレミアム、資産間の相関係数のことですが、それぞれの値は景気循環や諸々のイベント等によって時間の経過とともに変動します。これらを中長期で見て、大きな構造変化がなければ一定水準で推移すると考え、中長期の平均的な水準を用いて資産配分が決められます。
「資金の性格(負債特性)」とは、委託者のリスク許容度や制約条件ですが、これらを中長期で見て一定とできる場合があり、この「投資対象の資産特性」と「資金の性格(負債特性)」を中長期で見て考えた前提条件のもとで決定される資産運用の資産配分(比率)が、政策アセットアロケーション(PAA)です。
政策アセットアロケーション(PAA)は、構造変化や資金の性格(負債特性)の変化がなければ変更する必要はありませんが、変化した場合は前提条件が変わりますので、資産配分比率を見直すことになります。
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